常々感想記

本 映画 音楽 その他諸々の雑感を書き連ねるブログ

2017-01-01から1年間の記事一覧

リベリアの白い血

リベリアの白い血(out of my hand)を見て色々思わされたので書きます。この作品の詳細な紹介とか、バックホーンとかはここでは書きません。僕が見て思ったことを書いていきます。 あらすじ リベリア共和国のゴム農園で働くシスコは四人家族の家主。日が昇る…

茄子の輝き

同じ記憶を様々な事柄でなんども反芻する。その時、過去もしくは現在どっちにいるのだろう。見ることのできない四次元軸はねじれて跳ぶ。 些細なこと、毎日の中よく触れること。これも誰かにとって一生残るような記憶になるかもしれない。人の頭の中を覗いて…

マダム・エドワルダ

introduction 敬虔なカトリック教徒が信仰を棄て、コレを書いたのかと思うと空いた口が塞がらない。あまりにも放埓で卑賤なので嫌悪感を覚える。しかしそれと同時に楽しそうと思う自分もいる。う〜ん、まいっちゃう。 author ジョルジュ・バタイユ・フランス…

ムーンライト

introduction アカデミー賞を作品賞・脚色賞・助演男優賞の3部門で受賞したのが『ムーンライト』だ。今回、あらすじやPVでの知見は無しでの鑑賞。知っていたのは黒人の少年の話だ、というくらい。 結論から言うとこの映画が大好きです。 plot summary リトル…

崖っぷち

introduction 拝啓、クソったれ世界様。 本の帯にとてもこちらを煽ってくるフレーズが書いてあった。そんなわけで僕も「くそったれ本を読んでやる!」という気持ちで本を買う。内心はめちゃくちゃ期待していた。 キャッチコピーに違わぬ内容で身近なものを片…

凍土二人行 黒スープ付き

introduction たまには自分の趣味と違う本を読むのもいいものだ。 author 雪舟えま。気鋭の詩人で小説家とのこと。なお、この小説は早稲田文学に掲載された短編に書き下ろしを加えて一冊の本にしたもの。 正直、作家よりも筑摩書房が一目でイラストとわかる…

パパ・ユーア クレイジー

introduction 月並みの言葉でしか言えないが、これはすごいいい本だった。何がいいのかは読めばわかるぞ。ということでみんな読もう。 author ウィリアム・サローヤン。移民の子としてアメリカに生まれた。様々な職を転々としたのち1933年発表の「空中ぶらん…