常々感想記

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チェロよ、しばし別れ

チェロに惹かれる。

だから初めて自分の意思でコンサートに行ってきた。以前言ったがコンサートとかライブは好きじゃない。一回も行ったことないくせにどの口が言うか!自省の意味も込めて初めてのコンサート。チェロとピアノ。

 

渋谷からほど近いけやきホールでの演奏会だったから、少々渋谷をブラブラしてから到着。この渋谷という街にはどうも馴染めない。いつ来ても人は多いし騒がしい。用事がないとこない街。しかし駅前(センター街)を除いて神南や富ヶ谷のほうに行くと人も少なくなって人心地つけることが今回の探索にて判明。古本屋も見つけウハウハ。昭和のエロ本と言うべき本が今まで訪れた古本屋の中で一番充実しており、しばらく本棚の前にて立ち止まる。今も昔も、『エロ』に対する情熱は変わらないなぁ。出版社を見ると駿河台出版社の名前が。えっ、こんな本出してんの。びっくらこいたぜ。このくらいじゃエロくないってことなのか……?タイトルも直球なものが多いなぁ。少し羨ましくもある。雑誌『宝島』のバックナンバーもあって、『男女緊急アンケート。芸能人オカズランキング』。なんちゅう特集だよ!経験済みと未経験に分かれてアンケートが取られており、日本人は昔から変態ばかりなのだと思い知る。

レコード屋さんにも立ち寄る。プレーヤー持ってないが見てるだけで楽しい。楽しいコンサートだったらいいな。さて、なぜチェロに惹かれるのか。発端と言うべき理由が一応ある。

コダーイ・ゾルターンの『無伴奏チェロソナタ』これが凄い。ヨーヨー・マが演奏したのを聴いたが、初めて聴いたときはその凄さがわからずチェロオンリーの曲なんて珍しいんじゃない?ぐらいにしか思ってなかった。

それに遅れること少し、『ポンヌフの恋人』という映画を見る。この映画についてもいくらでも話せるが今回は割愛。その冒頭にこの『無伴奏チェロソナタ』が使われていた。聞き間違いじゃなければ。映画を見ていてクラシックの曲がすぐわかったのなんて初めてだからウホーイとなる。映画を観終わってから間違いじゃないことを確認するために聞き直す。そう、ここである。「あれ?この曲もしかしたらとんでもねーかも」リピート。素人でもわかる難しそうな曲。それからです。

東芝のCMで使われたみたい。


Starker in Japanese commercial.mp4

演奏している所見ると「よくそんな手動くな、音鳴るな」と思う。

Janos Starker - Kodály Cello Solo Sonata I. Mvt

生演奏聴いてみたいなぁ。だがチェロのソロコンサートなんてほぼなかった。今回行ったのはチェロが主役のピアノとのデュオ。コダーイが聴ければよかったのだけれどそう都合よくはいかない。プログラムにはバッハ、ベートーヴェンブラームス無伴奏チェロソナタといえばバッハのほうが有名らしい。導入で、「ああ、この曲知ってる」。多分誰でも聴いたことあると思う。

 

その後もコンサートは続き、アンコールも終了。シュー、シューマッハじゃなくて、シューベルト?だったかなぁ、とメンデルスゾーン。名前しかわかんねぇ。チェロを弾くための弓の尻についている金具がライトに照らされてキラキラしてた。僕以外にもいると思うが、ピアノの天板に鍵盤の動く様子が映るんだよねーそれを見るのが楽しかった。鍵盤自体は席からは見えないけど、映っているやつなら見られる!

肝心要のチェロはどうだったのと訊かれると、思っていたほどぐっとこなかったかなぁというのが正直な所。聴いたことない曲ばっかりだったからね!でもチェロは面白そうな楽器。弾くだけじゃなくて爪弾いたりもする。オブラートを効かせるっていうの?あれは楽しそうだね!弾いたら!弓の角度ギュンギュン変えて低音から高音まで鳴らすのも楽しそう。チェロは音にコクがあるっていうの?うん、弾いてみたい。

だがまてしかし。僕には前科がある。楽器やりてーという思いは小さい頃からずっと抱いている。そして手を出したオカリナは3ヶ月続かなかった。たまーーーーーに吹くけどね。でもこれはいかんぞ。今こうしてチェロやってみたいと思うのはいいが、一過性のものじゃないか?自分を疑え。要検討脳内フォルダに入れてすばらく熱を冷ましてから、再検討したほうがよさそう。

 

初コンサートに行ったが思ったより嫌な気持ちにはならなかった。クラシックだったからか。いつかロックとかポッポスのライブに一回は行ってみたいな。Blurとか来日しませんかね。manic street preachersは?来ない?なんてこった。