2016 印象に残った本
映画に続いて本版も。今年初めて読んだ作品で印象に残ったものをパッパと挙げていきます。よくも悪くも翻訳物ばっか読んでいた気がする。
雨月物語・春色梅児誉美(河出書房新社 日本文学全集第11巻より)
どちらかに絞りたかったが両方とも良かったんだもん。雨月物語はちょっと不思議な話、春色梅児誉美は三角関係を扱った人情物語。今読んでも全く色あせていない面白さがここにはあった。
すごいぞ!ヴォランド率いる悪魔たちが起こす騒動が面白くて、ついついページをめくってしまう。悪魔に翻弄される現代の人間たちがいわゆるブルジョワ階級ばかりなのも皮肉が効いているぞ。一回ちゃんと感想をまとめたい本。
問答無用の面白さです。読まれる理由もわかるというもの。分かりやすくて、登場する人物たちが生き生きしている。個人的に好きな武将は趙雲です。
風とともに去りぬ
新潮文庫の新訳でよみました。想像以上に主人公のスカーレットがクソ女でした。言い方を変えれば自分の欲求に素直な女と言えます。クソ女と言ったけれど、嫌な女という意味ではありません。
見てごらん道化師を!
ナボコフの本です。面白いと思わなかったことになんだか驚き!自分のために書いていおり、他人のために書いていない文章だなぁという印象。ナボコフのことをよく知っている人が読んだら面白いと思うのではないだろうか?
読ませる気がないと分かれば、ぼくも無理にわかろうとしないので読むのが苦痛ではありませんでした。また読んでみたい本。
続いてよくわからなかった本シリーズ。えー・・・・・・また今度チャレンジしたいです!
亡霊の日記
今年読んだような、去年だったような。しかし忘れられないので書き残しておく。ロベール・デスノスというフランス人作が書いた短編小説です。彼はシュルレアリスト。この作品は、情報をインプットせずまっさらな状態で読んでほしい本。
春琴抄
今まで読んでいませんでしたァ!時代がかった語り口ですが、それが作家谷崎潤一郎の到底ありそうにない話に読者を没入させるための工夫と聞くと「すげぇ」としか言えません。
ムーミン谷の彗星
ムーミンの本を読むのは初めて。なんだこれ、結構怖い話だぞ。続きも必読します。
ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン
このブログに書いた感想が作者本人に「いいね!」されたので、忘れられるわけがない。本も面白かったし、今後も注目したい作家です。
生鮮てるてる坊主
今年度の川端康成文学賞受賞作です。生々しい話をよくここまで生々しくかけるものだ。ちょっと気分が悪くなったぐらいです。おえっ。
アメリカ大陸のナチ文学
今年はボラーニョに出会えたのがなによりよかった。他の作品も読みましたが、ボラーニョ初読みのこの本をあげます。
帰郷ノート
フランスの植民地だったマルティニック島の政治家であり詩人であったエメ・セゼール著。逃げることを許さない力強い言葉の詩。アイディンティとはなんだろう。
白痴
ゲーム「マザー」に出てくるどせいさんはこの小説に出てくるムイシュキン侯爵がモデルらしいです。純真すぎるのも混乱を生んでしまうのか。
ロリータ
なんでこの本をここまで書くのを忘れていたんだ?めちゃくちゃ面白かったのに。
第三帝国の興亡
ノンフィクションです。第二次世界大戦時のドイツの動向を追った本。
暴力の人類史
いろいろと考えてしまう本。何回かに分けて振り返るといっていたけれどできていない。ダメだなぁ。
ざっと思いついた限りであげました。今回挙げなかった作品も印象に残らなかったわけではなく、まだまだ出てきそうなので一回区切ろうと思っただけ。
今年は本をいっぱい積んでしまっているので、来年はまずその本たちから読みます!