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『黒猫白猫』オスメス

マイベストコメディ映画の座を射止めたのはエミール・クストリッツァ監督の『黒猫白猫』。すごくいい映画。見ないのは持ったいない。むしろ見なさい。色々とあほらしくなってくるから。先週の文芸座で観てきた。

一応あらすじ

ジプシーのマトゥコは、自称ダマしの天才。ある日、彼はロシアの密輸船から石油を買うが、見事に騙されて大金を失う。金に困ったマトゥコは、息子のザーレとともに、“ゴッドファーザー”グルガに石油列車強奪の計画を持ちかけ資金援助を乞うが……。 

あらすじなんて気にしないでください。見ているうちにのめりこんできます。最初は少し退屈かもしれないけど(ちょっと寝ちゃったし……)。しかしこのあらすじ、ゴッドファーザー……と思うぼく。 

素晴らしいのは『UNDERGROUND』の時にも言った音楽。極上。またもやサントラを購入する羽目に。そんなにいいのかと疑問を持たれるかもしれないが、無軌道さごった煮でなんでもアリ感がいいんです。

聞く場所を選ぶ音楽ってやっぱあって、これは家にあるちゃちなスピーカーで聴いてもその真の素晴らしさには迫れない。酒宴宴会おてんとさんの日の下でみんな集まって笑って演奏しているのが聞きたい。劇中では大きな木に何人もくくりつけられながら演奏していたりする。阿保。

それは叶わないので映画館で聞けたのは僥倖。でも室内が振動するぐらいの音量で聞きたい。ゲインMAXウーファー全開スピーカーが壊れても構わない……で聞いてみたい。体がウズウズして動き出したくなる音楽。リンク貼る、と思いきやないです。ニコ動にはあるみたい。調べてたらスマホゲームの動画ばっかり出てくる。邪魔。

 とりあえず貼る。

www.nicovideo.jp

 少しでもそのエネルギーを感じれたらいいと思う。

サントラには輸入盤と国内版二つあり、輸入盤を購入。内容に代わりはないみたいだし輸入盤の方が値段高かったけれどジャケットで選んだ。それがこれ。

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 変。

 

 ベタってそれがいいからベタとして残ってるんだよな、なぜかそんなことを思った映画。加えてやっぱり画が面白いのがいい映画なんだよ。『ゴーストハンターズ』に引けを取らない画面だらけ。

話の展開としてはお金欲しさしにした行動がどんどん転がって途方もない事態を引き起こす単純なもの。見せ方がいいとこんなに印象が強烈になるのか。ジャケットに負けず劣らずのおかしさの波状攻撃。井戸での水責め、うんこをガチョウで拭く男、疾走する車椅子、釘を尻で抜く太ったおばさん、動く切り株。

自分の目で見て欲しい映画です。

タイトルの『黒猫白猫』をはじめとして動物も活躍するのでそこにも注目。 どうやって撮ったのか不思議なシーン多い。

DVDしかないみたい。Blu-ray出ないのか。残念ながら文芸座での上映は終わったのでDVDで見るしかない。何回みても笑える映画だと思う。

 

 

 UNDERGROUNDについてはこっち。

cigareyes.hatenablog.jp