常々感想記

本 映画 音楽 その他諸々の雑感を書き連ねるブログ

映画

21ブリッジ

他人の判断に正義をゆだねるな自分の頭で考え、行動しろ チャドウィック・ボーズマンの最後の主演作。この映画を観て、本当に惜しい人を亡くしたのだな、と思った。それほど、彼の演技は素晴らしかった。 あらすじ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…

佐々木、イン、マイマイン

青春とは若者だけのものである、と誰かが言った 青春とはモラトリアムである、と知った顔で誰かが言った 青春とは大人になるための通過儀礼である、と決めつけるように誰かが言った。 いや、そのどれも間違っている。 青春とは… 「佐々木、イン、マイマイン…

樹海村

不安をあおるシーンはなく、恐怖で震えるシーンもない。 そう、ホラーではなくホームドラマでした。わたしはホラーが見たかったのに… あらすじ 天沢響は引きこもり。 今日もモニターの前に居座って、ヘッドフォンで耳を閉ざし、動画を見る。 見たくないもの…

リズと青い鳥

TVアニメは見てたけれど見に行く数日前までこの映画は知らなかった。だから期待しすぎることもなくフラットな気持ちで見に行けた。だから見たときにすごく驚いた。これがアニメ…アニメなのかーって。 TVアニメが劇場化したとか、作ったのが京アニとか、原作…

さよならの朝に約束の花をかざろう

「さよならの朝に約束の花をかざろう」略して「さよあさ」見てきました。良かったです。ただ感想を書くだけだと面白みがなくなりそうなんで以下、1人2役の対談形式で映画の感想を書きます。ネタバレ多々あります。まだ見てない人は見た後に読んでください。 …

ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!

ナチスほぼストーリーに関係ないじゃん、が1番の感想。超あっさりアクション映画で嫌味なく気持ちよーく見れた。内容は少ししたらほぼ忘れていると思うけどそれがいいと思う。その割に舞台が1995年のサラエボって背景がちょっとわかりにくくしているのが不思…

リベリアの白い血

リベリアの白い血(out of my hand)を見て色々思わされたので書きます。この作品の詳細な紹介とか、バックホーンとかはここでは書きません。僕が見て思ったことを書いていきます。 あらすじ リベリア共和国のゴム農園で働くシスコは四人家族の家主。日が昇る…

ムーンライト

introduction アカデミー賞を作品賞・脚色賞・助演男優賞の3部門で受賞したのが『ムーンライト』だ。今回、あらすじやPVでの知見は無しでの鑑賞。知っていたのは黒人の少年の話だ、というくらい。 結論から言うとこの映画が大好きです。 plot summary リトル…

2016東京国際映画祭にて。ごめんなさい。

introduction 行けるなら行こうと思ってなんだかんだ3年目。『雨月物語』や『荒野の決闘』 等古い作品のリバイバル上映も魅力的でした。めちゃみたかった。 しかしやはり“今”の映画を見たいと思って見たのが『シエラネバダ』。 なんでだろう?前年の『カラ…

『エル・トポ』

introduction カルト映画として有名なこの映画をようやく見ました。 まぁぁぁぁぁ鮮烈でした。映画、というより活動写真、と言った方が雰囲気はつかめると思います。なんせ監督自ら、これは芸術映画と言っているくらいですから。いやいや、確かにとんでもな…

『君の名は。』感じて想う

ネタバレをするつもりはないけれど、書いているうちに内容に触れることもあるかもしれない。頭まっさらで見たい人は読むのを思い止まろう。 Introduction 前作から比べると、その上映規模と広告展開の多岐さに新海誠もここまで来たか、と思わざるを得ない。…

『黒猫白猫』オスメス

マイベストコメディ映画の座を射止めたのはエミール・クストリッツァ監督の『黒猫白猫』。すごくいい映画。見ないのは持ったいない。むしろ見なさい。色々とあほらしくなってくるから。先週の文芸座で観てきた。 一応あらすじ ジプシーのマトゥコは、自称ダ…

re:『UNDERGROUND』

以前にもこの映画のことには触れたがその時は見終わった後の気持ちに任せるがまま書いたので感想と言えるほどのものではかった。今週末に文芸座でエミール・クストリッツァ監督作品の上映がある。これは時機を得た。改めて振り返り今週末に臨もうぞ。 ・スト…

『私の殺した男』また、殺した男に私は

あらすじ 第一次世界大戦が終わるも戦争中に殺した男のことが忘れられないフランス人のポール。彼の死体の傍らには恋人に宛てた手紙があった。懊悩するポール。人を殺した罪を戦争のせいにすることができず、自らの罪だと常に悔いる。 そしてポールは自分の…

THE HATEFUL EIGHT 

おやおや、おっさんばっか。毛色が違う?雪山の山荘に閉じ込められたジジイ達の話。西部劇の時代、南北戦争直後。白か黒、もしくはインディアン。飛び散る肉片、吐き出す血飛沫、口から出るのは出鱈目だらけ。 みたら通常運転タランティーノ。 あらすじ 猛吹…

デジモンを待ちながら(デジモンアドベンチャーtri第2章決意 感想)

「つまらない……」 見終わって最初にいった言葉。苦笑いしながらいったけれど、内心はひどくがっかりしていて、失望を通り越し、そして怒りにまで達しようとしていた。 さあここからは貶しに貶すぞ。めっちゃ悪口いってやるよ!だってつまらなかったんだもん…

アンダーグラウンド 

テッテッテーテ・テッテッテーテ・テッテッテーテ・テッテッテーテブパパパブパパパブパパパブパパパテェレーンテェレーンテェレーンテェレーンテッテッテ…… 日常/戦争、響く音楽、踊れよ踊れ。ぼくらはみんな一生懸命。つまり喜劇。 あらすじ 1941年4月6日…

オデッセイ

マット・デイモンが全て マーク・ワトニー=マット・デイモン、になった時映画は完成した。 あらすじ NASAの有人火星探査計画、アレス3のクルーは大規模な砂嵐によって火星でのミッションを放棄。退避する途中、クルーのひとりマーク・ワトニーにアンテナが…

コンドル(1975)

R・レッドフォード主演のポリティカルサスペンス。 これを面白いと思ったら大人。 あらすじ ジョセフ・ターナーはCIAの分析官。仕事は世界中で出版されている本や雑誌を読み、情報分析を行うこと。所属している第17部9課は、アメリカ文学史協会として表向き…

「コードネームU.N.C.L.E」と「キングスマン」

文芸座で二本立て上映されていた。 "U.N.C.L.E"は見逃していたので行くしかないと。 キングスマン あらすじ キングスマン。それは高級テイラーの名前。しかしそれは表向き、実はどんな国にも属さず、世界の平和を守り続けるスパイ組織だった…… 母の再婚相手…

白痴という差別用語?

イディオッツ。酷評される一方絶賛されもする”映画”。 監督はラース・フォン・トリアー。 この作品はきりきりと胸が痛くなる。 あらすじ 本作は、すべてロケのみで行われ、カメラは手持ち、人工的な照明は禁止条件で撮影する“ドグマ95”という映画監督集団に…

ゴースト◯◯◯◯◯

ニューヨークの幻でもなく、バスターズでもない。 ”ハンターズ”だ。ゴーストバスターズのぱちもんかと思いきや全く違う。 むしろぼくはこのハンターズの方が数段面白く観れた。 監督はジョン・カーペンター。主演カート・ラッセルのアホ映画。 このゴースト…

ベン・ハー

見たいな、と思いながら中々踏み切れなかったのはその上映時間の長さの為。 何と222分というほぼ四時間という長さ。こんなの映画の長さじゃない。2時間を超える映画ですら最近は見る気がなくなってしまう僕にとってこの映画を見ることは磔刑を受けているみた…

マイ・ファニー・レディ

”007スペクター”か”フランス組曲”を見に行こうと思っていたが、そういえばボグダノビッチの最新作やってるじゃんと思い出し、ラブコメの気分に。とにかくバカみたいな映画をみたいという欲求がメラメラと湧いて出る。 かつてコールガールをしていたハリウッ…

流せよその涙、とデジモンは言った

観てきましたよ、デジモン。 面白かったです、がこの面白さが曲者で素直に受け入れていいものかどうか。 デジモン放映当時、ぼくは小学校低学年、そうまさに世代ぴったしなのです。”デジモンアドベンチャー”が放映したのが1999‐2000年だということで、そこか…

わたしの名前は……

ハイウェイを走る大きなトラックは橙色。ハイウェイの地平線の向こうは、空は蒼。 道路の脇には木々が疎らに居座っていて、その根元には肌に触れるとちくちくしそうな雑草が生えている。 鮮やかでありながらありふれた光景。 Agnes`bというファッションブラ…

聖なる怠け者の映画祭

大仰な名前を付けているが要するに見たい映画がいっぱいあるのでここしばらく映画館通いをしようということ。そう一人映画祭(えいがさい、でなくえいがまつり)である。ここにぼくの名を以て開会を、宣言する!どんどんぱふぱふー。 ラインナップは わたし…

ハーモニー(映画)

………………?????? どうしてこうなった? これは、恋愛映画になっている。 色々戸惑って正直わけわからないと思ったこの映画。 わからないのは改変した理由ではなく、動機です。何故そうしたかの根っこの部分がさっぱりわからんのです。 あらすじ 大災禍と…

カランダールの雪(東京国際映画祭にて)

六本木で行われている東京国際映画祭に行った。 東京国際映画祭といえば六本木ヒルズの印象が強いが、実は新宿でもやっている。 今回は新宿でやっていた「カランダールの雪」を見てきた。 トルコ=ハンガリー映画。客も国際色豊かだった。 あらすじ 険しい山…

ガタカ

セピア色の未来。 懐かしさを感じる、けれどここではない世界。 そこはぼくたちがまだたどり着いていない未来。 でも、ぼくたちのなかにある世界。 静かなSF映画。ジャンルで区分すればSFだけど分ける必要ない。 そんなSF的な要素はガジェットとして組み込ま…