常々感想記

本 映画 音楽 その他諸々の雑感を書き連ねるブログ

ロシア

『犬の心臓・運命の卵』ワンワン・タマタマ

introduction 20世紀初頭のロシアは大変。とんでもないことが次々と起こり、次々と終わった。恐怖政治とかソ連崩壊とか世界大戦とか。とか、で済まされないことが多々起こった。 笑えない状況を憎々しく思っていた知識人の一人。ミハイル・ブルガーゴフは小…

『死の家の記録』人間観察記

introduction ドストエフスキーが実体験を元に書いた獄中記。監獄を”死の家”と呼ぶ……しかしあまりそうは感じなかった?いや、でもハッとさせられるのである。 plot summary 妻殺しの罪で服役していたゴリャンチコフの『死の家の情景集』という手記。 author …

『セヴァストーポリ』戦争

トルストイは軍人だったのは有名な話。その時の経験が作品にも活かされている。では、軍人として何をしていたのか。 その中で最も苛烈だったのがこの露土戦争末期クリミア戦争のセヴァストーポリだろう。この本はトルストイがまだ文壇に名を馳せていない頃、…